冠婚葬祭マナー

慶びごと

お宮参り

神社へのお礼は?

赤ちゃんが生まれてから最初の儀式がお七夜に行う命名式だとすれば、お宮参りはそれに次ぐ2番目の儀式ということになります。しきたりのうえでは男の赤ちゃんの場合は誕生31日目、女の赤ちゃんは32日目に、このお宮参りをすることになっていますが、現在ではそれほど厳密に考えられることは少なく、1ヶ月目くらいに行うということで定着しているようです。
お宮参りのもともとの意味は、忌み明けというところにありました。土地の産土(うぶすな)神社にはじめてお参りして神主におはらいをしてもらい、祝詞(のりと)をあげてもらうというのが正式なやり方ですが、お賽銭をあげて神前で祈願するという簡略化された方法で行うことも少なくないようです。
正式に行った場合にかかる金額の目安は5,000~10,000円。表書きは「御初穂料「御神饌料」「御玉串料」などとし、赤ちゃんの名前を記して社務所に渡します。
もっとも現在では、産土神社にはこだわらす、著名な神社でお宮参りをする傾向にあります。この種の神社ではお宮参りの規定料金といったものが設定されていますから、それに従い、別枠でお礼をする必要はありません。
おはらい、祝詞がすんだ赤ちゃんには、神社側からお神酒やお札、お守り袋などが授けられます。

 

お宮参りの赤ちゃんの祝い着は?

お宮参りの赤ちゃんの祝い着は、普通、実家から贈られます。男の赤ちゃんは松や鶴などの模様が入った黒地の羽二重の紋服、女の赤ちゃんは手鞠や花、羽子板などが染め抜かれた友禅縮緬の広袖が正式な祝い着で、いずれも5万~10万円が相場です。
赤ちゃんには、麻の葉模様のネル、またはガーゼの肌着に一つ身を着せ、フードとよだれかけをして、その上に祝い着をかけます。抱くのは婚家(夫)側の祖母。
赤ちゃんにとっては初参りですから、縁起物の品々を祝い着につけます。デンデン太鼓、犬張子、お守り袋、扇子がしきたりに則った4点の縁起物で、値段は2万円前後です。これらの品々は婚家で準備するのが一般的です。
また、付き添う母親や祖母も、正式には江戸褄模様の黒留袖を着るしきたりですが、訪問着などの略式でも問題はありません。